断熱・気密・換気は「あとから良くすればいい」は通用しない ― 性能は完成前に決まってしまう

はじめに|性能は「住んでから考えるもの」ではない

家づくりを考えている方の中で、
次のように考えている方は要注意です。

・断熱は後から足せばいい
・窓を良くすれば寒さは改善できる
・換気設備を入れ替えれば大丈夫
・とりあえず今は予算優先で

この考え方は、
実は取り戻せない後悔につながる可能性があります。

なぜなら、
断熱・気密・換気は、完成後では“本当の意味では”改善できない
からです。


断熱は「壁の中」でほぼ決まる

断熱性能は、
表面的な仕上げ材では決まりません。

・どんな断熱材を使っているか
・どこに、どう施工されているか
・隙間なく入っているか

これらはすべて、
壁の中・天井の中・床の中で決まります。

完成後に見えるのは、
クロスと床と外壁だけです。

つまり、
断熱の良し悪しは、住む人には一生、目に見えない部分なのです。


気密は「施工精度」でしか作れない

気密性能は、
図面や仕様書だけでは決まりません。

・コンセント周り
・配管貫通部
・窓まわり
・天井と壁の取り合い

こうした部分の処理を、
現場でどこまで丁寧にやっているか
C値(家全体の隙間をかき集めたら、どれくらいの大きさの穴になるかという指標)は大きく変わります。

完成後に
「隙間を埋める」ことは残念ながらできません。

気密は、
現場の職人の手仕事の積み重ねです。

逆を言えば、
意匠性に関わる内装クロスや外壁材などは後々のリフォームで張り直すことも可能で、
さらには、内装クロスの下地となる石膏ボードや、
外壁材の下にある防水シートもやり直しが可能です。

一般的に気になる、目につく部分の内装や外装は後々リフォームが可能ですが
完成後に目につかない内部の隙間を埋めるのはかなり大変です。


換気は「後付け設備」ではない

換気というと、
多くの方が設備の話だと思っています。

・第一種換気にすればいい
・熱交換機を入れればいい
・全館空調でなんとかなる

しかし本質はそこではありません。

換気は、

・空気がどこから入り
・どこを通って
・どこから出ていくか

この空気の流れを、
間取りと構造で作らなければ意味がありません。

そして、この換気の空気の流れは、
気密が良い状態でなければ
計算通りに空気が流れません。

つまり、
換気は「設計」そのものであり、

気密性能が良くないと、
換気計画通りに換気ができないということです。


なぜ“後付け”が効かないのか

ここまでを整理すると、
理由は明確です。

断熱・気密・換気は、

・壁の中
・構造体
・間取り
・施工精度

この4つで決まっています。

これらはすべて、
完成したあとでは触れない部分です。

だから、

・設備を替えても
・窓を一部良くしても
・リフォームで手を入れても

家全体の性能は、ほとんど改善しません。


性能は「設計の段階」で8割決まる

性能を良くしたいなら、
やるべきことは明確です。

・最初から断熱ラインを切らない
・窓の位置と大きさを厳密に設計する
・空気の流れを間取りに組み込む
・施工精度を前提に設計する

これをやらずに、

「断熱材をグレードアップしましょう」
「オプションで性能を足しましょう」

という家づくりは、
田村工務店の目指すところではありません。


ジョイコス工法が「性能を後戻りさせない」理由

田村工務店がジョイコス工法を採用しているのは、
見た目や流行のためではありません。

昔ながらの大工がつくる在来工法は、
大工をはじめ数多くの職人さんたちの手仕事による部分が多いです。

そのため、丁寧に、細心の注意をはらって仕事をしても、
抜け漏れがあったり、ミスが起きることもあり得ます。

しかしながらジョイコス工法は、

・断熱ラインが連続している
・気密処理の標準化
・換気経路が設計に組み込まれている
・施工手順が仕組み化されている
・気密測定を2回実施し、数値で性能を管理

つまり、
**「誰が建てても、高水準で一定以上の性能が出る工法」**になっています。

断熱・気密・換気というミスが許されない箇所、
後戻りしてやり直しが効かない箇所については、
仕組み化して、さらに数値で管理しています。

これは、後付けできない性能を
職人の勘や気合に依存させないための工法です。


盛岡・岩手の気候では「性能の差=暮らしの差」

盛岡周辺の冬は、
決して甘くありません。

・朝の室温が10℃を下回る
・結露が当たり前
・脱衣所が寒すぎる
・暖房費が高くつく

これらの多くは、
性能設計の段階で防げます。

逆に言えば、
性能を甘く見た家は、
一生その寒さと付き合い、
光熱費を払い続けることになります。


「性能にお金をかける」のではなく「無駄を減らす」

高性能住宅というと、
「高そう」と思われがちです。

しかし実際には、

・無駄な窓を減らす
・無駄な凹凸をなくす
・無駄なスペースを削る

こうした設計をすることで、

**性能に回すお金を“生み出す”**ことができます。

これは、
シンプルノートの思想とも一致しています。

「性能への向き合い方は、工務店の思想そのものです。
 そこに着目することが、「あなたに合う工務店、合わない工務店」
見極めるポイントにつながります。


まとめ|性能は「思想」と「設計力」で決まる

断熱・気密・換気は、
設備やオプションの話ではありません。

・設計思想
・間取り
・構造
・施工精度

これらすべてが揃って、
初めて意味のある性能になります。

だからこそ、

性能は、完成前にすべて決まっている。

この事実を知らずに家を建てると、
あとから取り返しはつきません。

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